地域住民の幸せは、さまざまな要因に左右されます。そのため、地域ポテンシャル(地域力)は一つの側面だけで捉えることはできません。
EBPM研究所では、地域力を、人口・経済・所得・財政・健康・文化という6つの指標・36の項目から捉えています。
なお、各指標は以下のような複数の項目で構成されています。
指標 指標を構成する項目 データ出典
略称 項目
人口 人口増減 人口増減率(2010~2017年) e-Stat(統計で見る日本)
純転入率 (転入人口-転出人口)÷人口(2017年)
20歳代 20歳代純転入率(2017年)
生産年齢 生産年齢(15~64歳)人口比率(2017年)
2040人口 2015年を100とした場合の2040年の人口 日本の地域別将来推計人口(平成30年推計)(国立社会保障・人口問題研究所)
出生率 合計特殊出生率(2017年) 統計でみる都道府県のすがた 2019(総務省統計局)
経済 県民所得 人口1人当たり県民所得(2015年度) 県民経済計算(内閣府)
雇用者報酬成長率 雇用者報酬年平均成長率(2006~2015年度)
企業所得成長率 企業所得年平均成長率(2006~2015年度)
移出入 (移出-移入)÷県内総生産(2015年度)
求人倍率 有効求人倍率(求人数÷求職者数)(2016年) 統計でみる都道府県のすがた 2019(総務省統計局)
預貸率 預貸率(2018年3月末) 都道府県別預金・現金・貸出金(日本銀行)
所得 課税対象所得 納税義務者1人当たり課税対象所得額(2015年度) 市町村税課税状況等の調(総務省)
給与 決まって支給する現金給与(男女計)(2016年) 賃金構造基本統計調査(厚生労働省・平成28年)
貯蓄 貯蓄現在高(二人以上の世帯)(2014年度) e-Stat(統計で見る日本)
生活保護 生活保護被保護実人員(人口千人当たり)(2016年)
ジニ係数(年収) 年間収入のジニ係数(二人以上の世帯)(2014年度)
ジニ係数(貯蓄) 貯蓄現在高のジニ係数(二人以上の世帯)(2014年度)
財政 収支 実質収支比率(都道府県)(2017年度) 平成29年度都道府県決算状況調(総務省)
経常収支 経常収支比率(都道府県)(2017年度)
公債費負担 公債費負担比率(都道府県)(2017年度)
財政力 財政力指数(都道府県)(2017年度)
将来負担 将来負担比率(都道府県)(2017年度)
公債費 実質公債費比率(都道府県)(2017年度)
健康 健康寿命(男) 健康寿命(男)(2016年度) 健康寿命及び地域格差の要因分析と健康増進対策の効果検証に関する研究(厚生労働省)※1
健康寿命(女) 健康寿命(女)(2016年度)
有訴者率 65歳以上人口有訴者率(2016年) 国民生活基礎調査(厚生労働省)※1
死亡率(男) 年齢調整死亡率・男性(2015年) 平成29年度人口動態統計特殊報告(厚生労働省)
死亡率(女) 年齢調整死亡率・女性(2015年)
老衰者数 老衰による死亡者数(人口10万人当たり)(2017年) 人口動態調査(厚生労働省)
文化 スポーツ スポーツ観覧(2016) 平成28年社会生活基本調査結果(総務省統計局)
美術 美術鑑賞(2016)
演劇等 演劇・演芸・舞踊鑑賞(2016)
映画 映画館での映画鑑賞(2016)
音楽会 音楽会などを通じたポピュラー音楽・歌謡曲鑑賞(2016)
遊園地 遊園地・動植物園・水族館などの見物(2016)
※1 熊本県は調査を実施していないため、2013年の数値×(全国2016÷全国2013)とした
各指標は、単位の異なる項目を総合化しているため、各項目はOECD「より良い暮らし指標」で用いられている方法を用いて標準化しました。詳細はOECD「より良い暮らし指標」よくある質問をご覧ください。
また、各指標は複数の項目で構成されているため、各項目にウェイトを付けて総合指標を作成する必要があります。ここでは、各項目に同じウェイトを付けています(例えば、所得・資産では、一人当たり金額と格差の両方を同じ重みとしています)が、項目間の重要度が異なると考えられる場合には、ウェイトを変えることも必要となります。